1964年10月23日20時55分 その瞬間、日本中が、歓喜に沸いた。1964年10月23日20時55分 その瞬間、日本中が、歓喜に沸いた。
12.11(土)より、渋谷ユーロスペースにて公開!12.11(土)より、渋谷ユーロスペースにて公開!
FIPADOC 2021 (フランス) 正式出品/第50回ロッテルダム国際映画祭正式出品/第28回シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭正式出品/第69回メルボルン国際映画祭正式出品/第20回 MoMAドキュメンタリー・フォートナイト映画祭正式出品/第22回チョンジュ国際映画祭正式出品FIPADOC 2021 (フランス) 正式出品/第50回ロッテルダム国際映画祭正式出品/第28回シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭正式出品/第69回メルボルン国際映画祭正式出品/第20回 MoMAドキュメンタリー・フォートナイト映画祭正式出品/第22回チョンジュ国際映画祭正式出品
監督・脚本:ジュリアン・ファロ
プロデューサー:ウィリアム・ジェアナン 撮影:山崎裕 
編集:アンドレイ・ボグダーノフ
録音:レオン・ルソー 音楽:ジェイソン・ライトル、K-Raw
 ラインプロダクション:ドキュメンタリージャパン、橋本佳子、角田良子
[2021年/100分/ドキュメンタリー/DCP/フランス]  
配給:太秦 宣伝協力:スリーピン 
©UFO Production ©浦野千賀子・TMS
UN FILM DE JULIEN FARAUT
A FILM WRITTEN WRITTEN AND DIRECTED BY Julien FARAUT, IMAGE: Yutaka YAMAZAKI, SOUND OPERATOR AND SOUND MIX: Léon ROUSSEAU,
THE INDISPENSABLE PERSON: Catherine CADOU, MUSIC SCORE: Jason LYTLE and K-RAW,EDITING: Andreï BOGDANOV, EDITING ASSISTANT: Marie PASCAUD,
COLOR GRADING: Mathilde DELACROIX (SHADE), GRAPHIC DESIGN: William LABOURY,
TRANSLATION: Hiromi KIMURA, LABORATORY: COSMODIGITAL, SOUND LABORATORY: L.E. DIAPASON,
PRODUCED BY: William JÉHANNIN, PRODUCTION ASSISTANT: Jean-Baptiste MASCARO,PRODUCTION: UFO PRODUCTION, CO-PRODUCTION: INSEP,
LINE PRODUCTION: DOCUMENTARY JAPAN INC (YOSHIKO HASHIMOTO, RYOKO TSUNODA,)
DISTRIBUTION FRANCE: UFO DISTRIBUTION,WITH THE SUPPORT OF: CNC, CNAP AND RÉGION ÎLE DE France,
WITH THE SUPPORT OF: PROCIREP AND ANGOA.
#東洋の魔女
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解説INTRODUCTION 「アタックNO.1」を生んだバレーボール・ブームの原点!解説INTRODUCTION 「アタックNO.1」を生んだバレーボール・ブームの原点!

記憶に新しい2021年夏、2度目の東京オリンピック。その57年前の1964年10月。高度経済成長を間近に控えたこの時期に、戦後復興の象徴として日本で最初のオリンピックが開催された。柔道、体操、レスリング、次々とメダルを獲得していく日本人の姿を見て、国民たちは熱狂した。

なかでも、圧倒的な実力を見せたのが女子バレーボール代表だった。インパール作戦帰りの「鬼の大松」監督によるスパルタ指導によって頭角を現し、世界から「東洋の魔女」と恐れられた日本代表チームは、圧倒的な強さで勝ち進み、決勝で最大のライバル・ソ連代表と相まみえた。彼女たちは秘密兵器「回転レシーブ」を武器に、圧倒的な体格を誇るソ連代表を追い詰めていく。そして、全国民が固唾を呑んで見守るなか、その時が訪れた。1964年10月23日20時55分、金メダルポイント

その勝利によって、日本全土が歓喜の渦に巻き込まれた。その偉業は、戦争の影を引きずる日本社会に再び自信と誇りをもたらしたばかりでなく、その後、空前のバレーブームを巻き起こし、『アタックNo.1』や『サインはV!』をはじめとする「スポ根」ジャンルの興隆へと繋がった。

そんな彼女たちも今や80代に差し掛かっている。「魔女」、「スパルタ」、「鬼の大松」…仰々しい言葉とともに語られてきた彼女たちが、自らの口で、その思い出を語り始める。今なお、若々しく人生を謳歌する“魔女たち”の姿を撮影したのは『誰も知らない』(04)などで知られる名カメラマン・山崎裕。監督は『オリンピア52についての新しい視点』(13)や『完璧さの帝国』(18)といったフッテージ・ドキュメンタリーで高い評価を得てきたフランスの奇才ジュリアン・ファロ。市川崑の『東京オリンピック』(65)からカンヌ映画祭グランプリ作品『挑戦』(63)、さらにはアニメ『アタックNo.1』(69-71)や戦後日本の風景までをふんだんに織り交ぜ、単なるノスタルジーに収まらない新たな「東洋の魔女」の姿を浮き彫りにしていく。何故あれほどまでに日本は彼女たちに熱狂したのか?その秘密が今、解き明かされる。

東洋の魔女とは?

1954年、大阪に本社を構える大日本紡績株式会社は、各地の工場にあった女子バレーボール部を統合し、貝塚工場・女子バレーボール部を設立した。これがのちに「東洋の魔女」と恐れられた伝説のバレーボールチームの始まりである。監督に就任したのは大松博文。彼は戦時中、第31師団に所属し「インパール作戦」にも従軍した経験を持ち、周りからは「鬼の大松」と恐れられた。彼の徹底したスパルタ式トレーニングによって、チームは設立からわずか数年で日本国内の四大タイトルを独占するまでに成長する。1959年11月から始まった国内連勝記録が、その後8年に渡って続いたことからも分かるように、当時、ニチボー貝塚は国内で圧倒的な強さを誇っていた。

その後、ニチボー貝塚は世界を見据え、日本で主流だった9人制バレーから世界標準の6人制バレーへと転向する。しかし、そこで大きな壁が立ちはだかることになった。6人制への転向は、すなわち、少ない人数でポジションをカバーしなければならないことを意味していた。国内で最強を誇っていたニチボー貝塚も、1960年の世界選手権決勝でソ連代表に惜しくも敗れることになる。しかし、この挫折は一つの転機だった。このことが彼女たちに「秘密兵器」を与える一つのきっかけとなった。海外標準の6人制に対応し、かつ体格で劣る日本が勝つために生み出されたのが、「回転レシーブ」だった。ダルマや起き上がり小法師から着想を得たその戦法によって、彼女たちは世界に対抗しうる圧倒的な守備力を手に入れることになり、ここから快進撃が始まった。その後、1961年のヨーロッパ遠征では24戦全勝を飾り、翌62年の世界選手権ではソ連を破り、悲願の初優勝を果たす。

世界選手権後、彼女たちは一時引退を表明するが、2年後に控えた東京オリンピックでバレーボールが正式競技に採用され、彼女たちに期待を寄せる世間の声が強まったことで、現役続行を決断した。そして、その決断が1964年東京オリンピックの、あの世紀の瞬間に繋がることになる。奇しくも、この決勝戦の同日、柔道男子無差別級の決勝戦が行われていた。日本の伝統を一身に背負った神永昭夫が、圧倒的な体格を武器とするオランダのヘーシンクに敗れる姿を見て、日本武道館は静けさに包まれたと言われている。そうした筋書きもあって、東洋の魔女たちの勝利は単なるスポーツ以上の、戦後日本の宿願ともいうべき思いを果たした偉業だったのである。

STAFF
スタッフ

ジュリアン・ファロ
監督・脚本

ジュリアン・ファロ

Julien Faraut

1978年生まれ。パリ在住。現在、フランス国立スポーツ体育研究所(INSEP)の映像管理部門で働く。INSEPには膨大な量の16ミリフィルムのアーカイブがある。個性的で超人的なパワーを持つアスリートたちに焦点を当て、スポーツ、映画、芸術の架け橋となる映像作品を制作してきた。

初の長編作品『オリンピア52についての新しい視点』Regard neuf sur Olympia 52 (2013)は、1952年のヘルシンキ・オリンピックの記録映像であり、クリス・マルケルの(幻の)初監督作品としても知られる『オリンピア52』を、マルケル本人の了承を得て再構築したドキュメンタリー映画である。日本では2013年の山形国際ドキュメンタリー映画祭で上映された。

長編2作目の『完璧さの帝国』L'Empire de la perfection (2018)は、アメリカの伝説的なテニス選手ジョン・マッケンローを追ったドキュメンタリーであり、ナレーションをマチュー・アマルリックが務めた。この作品はカイエ・デュ・シネマ誌など、各紙で批評家から絶賛を受け、日本でも2020年にアンスティチュ・フランセ東京で上映されている。本作『東洋の魔女』が長編3作目となる。

ディレクターズ・ノート

私は「東洋の魔女」たちの力強さ、不屈の精神、そして深い謙虚さに非常に感銘を受けました。本作は、そんな彼女たちに最大のリスペクトとオマージュを込めた映画作品です。映画のアイディアは、とあるミーティングがきっかけでした。10年程前、フランスなど様々な国のバレーボール代表チームの監督を務めたラルフ・イポリット氏が、1964年に日本オリンピック委員会によって製作されたバレーボール関連の16ミリフィルムの映像を私に持ってきてくれたのです。その時、私は全く知識のなかった当時の女子バレーボール日本代表チームの日常を初めて目の当たりにしました。そのような印象的な映像を観て、次第に興味が湧いていきました。それに、不思議と馴染みのあるような感覚を受けました。その謎を解くのには、そう長くはかかりませんでした。それらの映像は、かの有名な日本のカルトマンガ『アタッカーYOU!』と、どこか似た雰囲気があったのです。調べてみると、実は、バレーボールについての日本のマンガやアニメの背景には、当時のソ連のメディアが「東洋の魔女」と名付けたほどに並外れたパワーで無敵の地位を築いた日本代表女子バレーボールチームまで遡る長い歴史があったことを発見しました。
しかし、「東洋の魔女」について私が拾い集めた記事や文献は確証が持てないものばかりでした。彼女たちについてのコメントや、彼女たちを基にして世界的に有名になったマンガやアニメのキャラクターの裏に隠された事実を、彼女たち自身に語ってもらう必要を感じたのです。まず、連絡を取ることができた4人の「魔女」からの証言を集めることから始まりました。カメラを回さず、音声録音という形で、まずはできる限り目立たない方法で証言を集めることにしました。これらのインタビューの最後に、どのような場所で、どのような状況下であれば撮影されてもよいか、一人ひとりに尋ねました。集めた録音を何週間もかけて聞き、バレーボールチームが結成された紡績工場での共同生活、1962年の世界タイトル初獲得、さらにオリンピックを目指しての準備、大松博文監督との関係、そして最後に1964年東京オリンピックでの決勝戦について、4人のインタビューから発言を抜粋していきました。彼女たちの発言に合わせて撮影場所を選び、彼女たちの肉声を映像にボイスオーバーさせて、声と場所が鏡写しのように反響し合う映像を作りたいと思いました。

REVIEW & COMMENT
レビュー コメント

  • 東京五輪バレーボール日本代表の
    アニメのような活躍を描いた実験的ドキュメンタリー。
    ニューヨークタイムズ
  • 伝説のバレーボールチームを描いたカラフルかつ思慮深い映画的エッセー。
    ヴァラエティ
  • 世界を席巻した1960年代の女子バレーボール日本代表チームが
    カラフルに現代に蘇る。
    スクリーン・デイリー
  • 現実の出来事とアニメーションによる演出を組み合わせることによって、ドキュメンタリー表現に新たなアプローチをもたらしたばかりでなく、私的な記憶/公的な記憶や、現実/虚構の間の緊張感を引き出している。
    ガーディアン
  • この映画は純真なスタイルの映画だと誤解されるかもしれないが、20世紀日本のトラウマ、文化的な既成概念、社会的規範の変化といった、さまざまな物語的要素が混ざり合い、それらが映画の行間に存在している。
    フィナンシャル・タイムズ
  • 圧倒的な映像でオリエンタルな力強さ、スタイル、そして逆境に負けない不屈の精神を祝福する近代のおとぎ話である。
    Business Doc Europe
  • 体育会系的な仕組みやシンプルな展開にも関わらず、巧みな編集と音楽の効果によって、「金メダルポイント」を決める以前から大勝利を手にしていた親愛なる女性たちが魅せる象徴的な連帯感が、洗練され、独創的でエネルギッシュな描写に生まれ変わり、見る者を魅了する。
    Cineuropa
  • パリの国立スポーツ体育研究所の映像部門に所属するファロー監督の編集者/アーキビストとしての手腕が遺憾なく発揮されている。貝塚の紡績工場の日常業務を記録したメディアの報道や、戦後東京の壊滅的な被害の様子といった驚くべき映像の宝庫を目の当たりにすることで、戦後、肉体的かつ精神的に大規模な復興状態にあった日本にとって、ニチボー貝塚のバレーボールチームの勝利がどのような意味を持っていたのかを知ることができる。
    Slant Magazine

THEATERS
劇場情報

2021年12月3日現在
※上映劇場・日程が変更となる場合がありますので、
鑑賞の前に必ず各劇場にご確認ください。
地域 劇場 電話番号 公開日
東京 ユーロスペース 03-3461-0211 2021年12月11日(土)
北海道 サツゲキ 011-221-3802 近日公開
青森 シネマディクト 017-722-2068 2022年1月8日(土)~14日(金)
岩手 盛岡ルミエール 019-625-7117 近日公開
宮城 チネ・ラヴィータ 022-299-5555 2022年1月7日(金)
神奈川 横浜シネマ・ジャック&ベティ 045-243-9800 近日公開
神奈川 あつぎのえいがかんkiki 046-240-0600 2022年1月15日(土)
群馬 シネマテークたかさき 027-325-1744 近日公開
愛知 名古屋シネマテーク 052-733-3959 近日公開
大阪 テアトル梅田 06-6359-1080 2022年1月7日(金)
大阪 シネ・ヌーヴォ 06-6582-1416 2022年1月15日(土)
大阪 ユナイテッド・シネマ岸和田 0570-783-923 2022年1月21日(金)
京都 京都シネマ 075-353-4723 2022年1月2日(日)
兵庫 元町映画館 078-366-2636 近日公開
兵庫 豊岡劇場 0796-34-6256 2022年1月21日(金)~27日(木)
岡山 シネマ・クレール 086-231-0019 近日公開
広島 横川シネマ 082-231-1001 近日公開
愛媛 シネマルナティック 089-933-9240 近日公開
福岡 KBCシネマ 092-751-4268 近日公開
大分 シネマ5 097-536-4512 近日公開
熊本 熊本ピカデリー 050-6861-7645 2021年12月11日(土)
宮崎 宮崎キネマ館 0985-28-1162 2022年1月21日(金)
沖縄 桜坂劇場 098-860-9555 2022年2月12日(土)
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